「ひよこ狩り」とも言われるようです。聞いたことありますか?
もともとは行政書士などの業界で言われ始めたようですが、士業に限ったことではないと思います。
「ひよこ食い」に辞書的な明確な定義はありません。
起業したばかりの事業者を対象にした商品、サービス、またはそれを提供する業者を悪くいうときによく使われる言葉です。
開業してまだ慣れない事業者にとって、売上の上げかたや集客方法を教えてくれる存在はありがたいですね。
しかし、商品やサービスの中には悪質なものもあるといいます。
私のお客さまにも、断りきれず、高額なホームページの契約をしてしまい後悔しているという方がいらっしゃいました。
判断を間違えないためにはどうしたら良いか、考えてみました。
ひよこ食いについて考える
自分が価値を感じればいい
起業間もない事業者に向けた商品やサービスが全て悪いのではなく、良心的なものもあるでしょう。
高額なものであっても、自分がスキルアップできたり、知識が得られれば納得できます。
他の人が、「あの業者には騙された!」と言っていても、あなたにとってはそうではないかもしれません。
多くの人が悩みを抱えている
資格をとって開業しただけでは、お客様は集まらない。
それに加えてプライベートでもうまくいかないことがあるかもしれません。
悩みや不安が募って先が見えなくなり、つい、よりどころを探してしまう……
そんなときに、「お悩み解決しますよ!」という業者が現れれば信じやすいんだろうと思います。
なにか考え方が偏りやすく、正常な判断がしにくくなっているかもしれません。
相手に多少の欠点があっても、「自分にはこれしかない!」って、見えなくなっているかも。
独立する方はやはり努力をしていて勉強熱心な方が多いので、努力の方向を教えてくれると迷宮から抜けられるように感じると思います。
クーリング・オフができない
クーリング・オフとは、8日(または条件により20日)以内に書面により通知を送ることで、契約を取りやめることができる制度です。
しかし、個人としてではなく事業者として契約したものは、クーリング・オフの適用対象外となります。
このことも、悪質な業者にとっては狙われやすいポイントかもしれません。
特に注意する商品、サービス
プリンターや複合機、消火器、ホームページ、セミナー、コンサルティングなどで話を聞いたことがあります。
※何度も書いてますがこれが全てダメなのではありません。
必要なものか、内容と価格が見合っているか、しっかり考える必要があるということです。
後悔しない、騙されないために
取引相手の確認
取引相手(となる予定)の人の情報を調べます。
会社だから安心かというとそうではありません。
インターネットで検索して事業内容、思想などの情報を集めて、自分に合うかを確認します。
facebookなどのSNSアカウントが公開されていれば、facebook上での友達や、コメントのやり取りからも人柄が読み取れます。
相手がなにか資格を保有しているなら安心……ではありません。
資格自体についても確認します。国家資格かどうか。合格率はどのくらいか。
お金を出せば取れる資格ではなく、必要な技術が伴っているものか。
提供される商品、サービスの確認
まず、納得できるサービスが受けられそうか。
月に○回サービスが受けられる、通信が発行されるなど明記されていることをチェックします。
あればあるほど良く見えますが、たくさんあると、読んだり頭に入れる時間も消費することになるので、自分にとって必要十分であるかも大切です。
サービスそのものだけでなく、良い人脈づくりになればそれもプラス。
もちろん、予算に見合っているかどうかも考えます。
次に、商品、サービスがきちんと提供されているか。
評判を聞くことができれば良いですが、そのときに考えるポイントは、約束された量的なものがきちんと提供されているかどうかです。
「良かったよ」「優しい人だよ」という抽象的な評判では、あなたにとって良いかどうかの判断ができません。
お客様の声としてサービスを受けた人が掲載されている場合はその人についても調べます。複数いれば、共通点も探します。
自治体関連の相談を受けてみる
都道府県、市区町村、商工会議所などの関連情報を調べて、まずはこういうところに相談するのも良いと思います。
無料で相談に乗ってくれるところもあります。この取引はどうか?と意見を聞いてみることもできます。
たいていは中小企業診断士の方が相談に乗ってくださいます。
私も、相模原市産業振興財団の無料相談を利用したことがあります。
また、相模原市と、東京都町田市の創業スクールを受講して基本的なことを教えてもらいました。
その地域に居住していなくても受けられるものもあります(要確認)。
自己責任、お客さまへの責任
好きなことや得意なことを活かして、誰でも簡単に起業できる!といわれることもありますが、その裏には責任があります。
事業者として購入するということは、お客さまから頂いた利益を使って投資するということでもあります。
それにふさわしいものであるか?考えることはお客さまへの誠意に繋がると思っています。
見る目を養うには、自分の陥りやすい思考パターンを認識し、コントロールしていくことも必要だと思います。
覚悟してまいりましょう!